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J鉄局TOP>珍車ギャラリー>えちぜん鉄道 ML6形(テキ6) 電気機関車新生 えちぜん鉄道に引き継がれた古典機−−旧京福電鉄 テキ6−−明治28年に開業した京都電気鉄道、いわゆるN電の台車には、Brill21-Bが用いられました。 ブリル社の台車は、高性能でありながら構造は簡単だったため 台車の国産化を推し進める当時の車両会社でも、数多くそのコピーが製作されています。 往古、路面電車に 4輪単車が数多く作られたその時代、その大半がBrill21-Eでした。 さて、今回の珍車は、そんな歴史をもつBrill21-E台車を履いた電気機関車 テキ6です。 京福電鉄時代に一度除籍されたものの、 現存する日本最古の動態電気機関車として、貴重なものであることがわかり、H11に車籍が復活しました。 その後京福電鉄は、えちぜん鉄道にその経営を引き継ぎましたが、その折テキ6も新生えちぜん鉄道の仲間に加わりました。 えちぜん鉄道において、H15またもや除籍されたテキ6でしたが、幸運なことに解体を免れ、 こうして先日撮影することができたのも、その貴重さゆえでしょう。 みたところ状態もよく、過去の車両ではなく、現存するものとして、「えちぜん鉄道 テキ6」をご紹介できるのは、本当にうれしいことです。 さてこのテキ6は、大正9年 大阪、堺市にある梅鉢鉄工所(今の帝国車両)で製作されました。 前述したように、多くの路面電車に用いられたBrill21-Eを履いているだけでなく、 制御器も直接制御のGE製 K-39がどーんと据えられていて、運転台の有様は、路面電車そのものです。 車内に走行用の機器が並んでいるわけでもなく、またロングシートがついているわけでもないので、電動貨車と形容するのがよいくらいです。 電動貨車といえば、豊橋鉄道にはデワ11という車両が存在しましたが、これもBrill21-Eを履いていました。 出力は48.5kw×4と電気機関車であるテキ6の52kw×2より強力です。 また富山地方鉄道のデ3534は、これまたBrill21-Eを履く軌道線車両でしたが、H12に電気機関車に車種が変更されました。 うーむ電気機関車の定義とはいったい何なんでしょう。 とはいえ、テキ6の過去の写真を見ると1.2両の貨車を引き連れて活躍する姿が見られます。 その姿は、やっぱり電気機関車ですね。そういうことにしておきましょう。 テキ6たちは、戦前の昭和10年代、走行距離はコンスタントに毎月1,000kmをこえ、元気に本線貨物を牽引していたようです。 しかし戦後、出力の小さい彼らは、駅での入れ換えに専従するようになります。 加えて路線の廃止(S44)、そして貨物の取り扱い廃止(S55)となった後は、 唯一テキ6のみが福井口の車両工場で、検査に入ってくる車両を入れ換えする仕事で生き延びてきたのです。 電気機関車らしくないことから、ゲテモノと称されることもあるテキ6ですが、電気で動く鉄道車両として、 その黎明期を駆け抜けてきた歴史の証人として、愛すべきその姿を永く残していって欲しいものです。 テキ6 (京福電鉄時代)
参考文献;京福電鉄テキ6とその同系車のあゆみ 山口裕之氏 鉄道ピクトリアル No461 1986.3 各車両データも鉄道ピクトリアル No461のものを参照 豊橋鉄道 デワ10形 電動貨車
富山地方鉄道 デ3530形 電気機関車
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