ローカル私鉄 データ ファイルNo 119 | ||||||
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会社 | 土佐くろしお鉄道(ごめん奈半利線) | 1988/4/1開業 | ||||
区間 | ごめん-奈半利 | 43.1km | H14.6全通 資本金499(百万円) |
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前身 | 新線 | 車庫の所在地 安芸− | ||||
車両数 02年 | 電車 -両 | 気動車 10両 | 客車 -両 | 機関車 - | ||
2007.8.5UP | |||||
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9640-2S 和喰駅 写真からはよくわかりませんが、駅名看板の下にも、車両側面にも やなせたかしさん の可愛いキャラクターが描かれています。 歴史も違えば、その性格も違う、二つの路線をもつ土佐くろしお鉄道土佐くろしお鉄道は、もともと国鉄再建法の下、工事が凍結された宿毛線と阿佐西線を開業させることを目的とした鉄道です。高知県の公共交通の充実を意図したもので、自治体の出資率90パ−セント以上の第3セクターの鉄道会社として設立しました。 先行開業した「中村.宿毛線」しかし実際には、第3次特定地方交通線に指定された中村線を引き継いで、昭和63年4月1日、この窪川-中村間で開業します。当初から JR特急「南風」が乗り入れし、一定の通行料収入が得られる分、伊勢鉄道などと同じく有利な点を持つ「中村.宿毛線」は、 平成9年には宿毛線(中村-宿毛間)が延長開業し、特急「南風」も宿毛駅まで乗り入れました。 こう書きつづってみると、順風満帆のようですが、そんなことはありません。 平成10年の追突事故に続き、平成17年には、終点宿毛駅の車止めに特急が激突するという痛ましい事故も起こっています。 とても楽観視できる状態ではないのですが、私が訪れたとき(平成15年、19年)の感触では、JR線の延長という感じで、 あまり独自性を感じることはできませんでした。そして路線を維持するための地元の支援というものも見えてこないのです。 また中村、宿毛線運営協議会のHPもあるにはあるのですが、平成17年以降、更新がストップしています。 地元が支える「ごめん.なはり線」ごめん.なはり線と愛称で呼ばれる阿佐線は、その成り立ちからしてユニークです。阿佐線の阿は、阿波(徳島県)の阿、佐は、土佐(高知県)の佐であり、改正鉄道敷設法 別表第107号に掲げる予定線 「高知県後免ヨリ安芸、徳島県日和佐ヲ経テ古庄附近ニ至ル鉄道」の一部としてスタートしたものです。 どうやら本気で阿波と土佐を繋ぐ気だったようです。 ところで、高知県には、世界各国から路面電車を購入して走らせていることで有名な土佐電鉄という私鉄が存在します。 そしてこの土佐電鉄には、阿佐線と競合区間となる安芸線(後免町-安芸間)が、かつて存在していたのですが、 阿佐線の建設にあたっては、これを廃止、その路線の一部を利用することとなったのです。 しかし、これは昭和49年の話。 前述のように工事は国鉄再建法の下、昭和56年に工事は凍結。 むなしく高架橋の橋脚だけが並ぶだけの光景が長く見られました。 私も平成4年。阿佐海岸鉄道を訪ねた折にバスの中からこの橋脚を眺めましたが、それは、もはや遺跡にしか見えませんでした。 地元の方々にとっても、本社を中村市(現在;四万十市)にもつ土佐くろしお鉄道が、宿毛線の建設を優先したその当時。 半信半疑でその橋脚を眺めておられたのではないでしょうか。 それでも、平成14年には阿佐線(後免-奈半利間)は、開業にこぎつけました。 県が、そして土佐くろしお鉄道という会社が、優先順位を下げたとはいえ、地元の方々にとっては、28年越しとなる悲願のマイレールです。 JR土讃線 後免-高知間乗り入れの見返り分となる普通列車(1000形)の乗り入れはありますが、特急列車のJR乗り入れはありません。 JRの特急列車が、そのまま通行料とお客を呼び込んでくる中村.宿毛線とはわけが違うのです。 でも負けてはいられません。その熱意はHPからも伺えます。 土佐くろしお鉄道のHPからもリンクされているゴトゴトWebは、ごめんなはり線活性化協議会が作成されているものです。 更新が頻繁なだけでなく、実に楽しく作られているのです。 その秘密は、やはり やなせたかし さん製作のマスコットキャラクターにあるような気がします。 やなせたかし さんといえばアンパンマンが有名ですが、高知県出身であるやなせさんは、JR四国のアンパンマン号同様、 ごめん.なはり線でも一肌脱いでおられます。地元の鉄道ということでいっそう思いが込められているのでしょうか。 なんとごめんなはり線の各駅にマスコットキャラクターがいるのです。 各駅の名前やイメージに合わせて、後免町(ごめんまち)駅なら、ごめんまち子さんといった具合です。 私は今回、奈半利駅で記念に入場券を買いましたが、ご覧の通りの愛想のない切符です。(写真右上) それらの駅に合わせたキャラクターが印刷された切符ならもっと売れるに違いないと思うのですがいかがでしょう。 車両もユニークです。ごめんなはり線用の9640形は「くろしお」をもじったものですが、 とくに、1Sと2Sは鯨をイメージさせるデザインだけでなく、海側に開放型の通路デッキをもつという変わり種です。(写真左上)。 海岸沿いの高架橋を長く走り続けるごめんなはり線の車窓風景は、見渡す限りの海が続きます。 これほど海の眺めを堪能できる3セクの路線は他にないと思われます。 まさに当線の特性を活かした車両です。結構速い速度で走るのも快感です。これだけでも十分観光資源になると私は思います。 私が今回乗車した車両は残念なことながら、JR四国の1000形でした。 でも、ワンマンカーではなく女性の車掌さんが乗務していました。 南国の明るい日差しをいっぱいに受けて走る車内に花を添えていました。といっていいでしょう。 |
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